卒業証書の名入れのお仕事

筆耕士は1月の中旬から3月の上旬まで繁忙期を迎えます。それは卒業証書の名入れのお仕事の為です。卒業証書は小・中・高・大の学校、幼稚園・保育園、専門学校等、様々な教育機関から依頼が来ます。これらの教育機関ですが、公立・私立は関係なく依頼が来ます。

 

筆耕コムに来る問い合わせは年々増え、ほとんどの学校は一度ご依頼いただくと、次の年もご依頼してくれます。実感として、筆耕してくれる人や業者を探しているように感じます。

 

 

卒業証書の依頼が多い学校

 

卒業証書は小・中・高・大の学校と書きましたが、実は高等学校からのご依頼はあまりありません。これは、通常の高等学校では書道専属の先生がいるからだと思います。書ける人がいれば、外部に頼む必要も無いでしょう。

 

逆に、多いご依頼が小学校、専門学校、幼稚園・保育園です。理由は、書ける人がいないからでしょう。納品するととても喜んでいただけるので、やりがいを感じます。

 

卒業証書の依頼が多い学校

 

卒業証書の失敗談

 

筆耕の仕事を開業して、初めて卒業証書の仕事をした時の話です。東京都の某小学校からのご依頼だったのですが、大きな失敗をしました。何と、20枚弱の書き直しをする羽目になったのです。※予備の用紙がたくさんあって助かりました。

 

何故なら、それは小学校ならではの『小学校活字』の認識不足でした。

 

通常の筆耕では楷書体で書くものの、書写体も普通の文字と認識して書いています。例えば『美』の最終画をはらわずに止めたり、『糸へん』の小の部分をてんにしたり、『木へん』『禾へん』の縦画をはねたり。

 

これらは書道の世界では普通の書き方です。でも、小学校で教える場合は【×】になる事もあるのです。書道にどっぷりつかっている方は特に注意してください。

 

卒業証書の失敗談

 

小学校の漢字教育には様々な意見があると思います。しかし、ご依頼主の希望通りに書く事の方が大切です。特に小学校の卒業証書は『小学校活字の教科書体』に準じて書きましょう。

 

参照⇒ 小学生用の漢字辞典

 

卒業証書の名入れの技術

 

卒業証書の名入れなど賞状の部分筆耕は、ただ書けば良いというものではありません。名前・生年月日を入れる場所・書き出しの高さ・書き終りの高さには、決まりがあるので、プロであればシッカリとレイアウトを計算しましょう。

 

また、印刷されている部分がセオリーから外れている場合もあります。しかし、それでも対応できる柔軟性と応用力も身に付けておきましょう。

 

卒業証書の名入れの技術

 

とは言っても難しい事ではありません。少しのルールとコツを知る事で、対応できると思います。卒業証書などの部分筆耕も各賞状講座で学べるので大丈夫です。

 

追記

 

10年近く卒業証書の作業をしていて実感した事です。ここ数年は50校を超えるたくさんの学校からご依頼を頂き、他の業務を休止して対応しました。一人での対応に限界を迎え、お手伝いを頼むこともあります。

 

そして、新たにご依頼いただいた学校に聞く話だと「毎年頼んでいた業者さんが高齢の為に廃業した…」という状況。実はこの状況の学校が毎年何校もあります。今の日本は書ける人が少なくなっています。と言うか、書けるけど仕事に繋げていない人が多いのだと思います。

 

このままだと、学校はとても困ると思うので、一人でも多くの筆耕士さんがデビューする事を祈ります。卒業証書の名前入れであれば、賞状全文よりも参入しやすいと思いますので!

卒業証書の名前の書き方の教材

1~3月は卒業証書シーズンです!

 

学校の先生、筆耕士さん、これから筆耕士になる方、卒業証書の名前書きをする全ての方のために卒業証書の名前の書き方の教材を作りました。

卒業証書名前入れ教材の見本

正しいレイアウト卒業証書にふさわしい漢字の書き方旧字体・書写体・異体字の扱いなどをまとめています。

 

このような卒業証書の書き方の教材が市販されているのを見たことがありません。是非ご活用ください。

⇒卒業証書の名前の書き方

書状のお仕事より賞状のレイアウトについての画像

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※書風(書きぶり)が全く異なります。無料資料請求して比べてみましょう。