毛筆の技術を生かして収入を得たいと思うなら、まずは賞状筆耕の技術を習得をおすすめします。やはり賞状筆耕は筆耕業務の中でも花形と言えますからね。そして、そんな賞状筆耕の技術とはどのようなものでしょうか?
筆耕の業務はとても幅が広いです。【宛名書き】【賞状】【熨斗】【式辞】から【式次第】、大きな文字の【看板】【垂れ幕】【選挙為書き】など、数えきれない程の業務があります。書道の技術を持っていたとしても、それぞれの筆耕業務には、それぞれのやり方があります。
例えば、【宛名書き】の場合は、郵便番号の位置、住所の書き出しと書き終りの位置、名前の書きだしの位置と書き終りの位置、これらの基本ルール、美しく見せる為のレイアウト方法が確立されています。また、マナーとして、敬称の付け方や書き方、切手の貼る場所、封筒の開封方向、中身の入れ方など、一通りの知識は持っていた方が良いでしょう。
筆耕士に『マナー辞典』は必須です。
筆耕のお仕事は、自分ができる業務を選びましょう。自分が【宛名書き】しか自信が無ければ、【宛名書き】専門の筆耕士になればいいのです。そして、【宛名書き】の仕事と並行して、他の筆耕業務について徐々に勉強していけばいいと思います。
筆耕は、ご依頼を受けた後に、「やっぱり無理でした」という訳にはいきません。ご依頼を受けたのであれば、最後まで責任を持ってやり遂げましょう。「仕事を選ぶ」と聞くとイメージが悪いと感じるかもしれませんが、筆耕に関しては背伸びをせずに仕事を選ぶことも大切です。
賞状の筆耕は、筆耕業務の中では最も花形だと思っています。その為かもしれませんが、筆耕技術を学べる専門講座は、賞状をメインに教えていますよね。これらの賞状筆耕の専門講座は、賞状の技術だけではなく、宛名書きや式辞等の技術も学ぶことができます。
僕は賞状技法士の講座を受けていましたが、【宛名書き】【熨斗】【式辞】【式次第】【遺書】等を実際に習いました。今も助かるのは、その時の教材が手元にある事です。自分の知識が正しいのかどうか再確認できるので、当時の教材や指導を受けた作品は宝物です。
賞状の技術は、筆耕の基本として身に付けておきたいものです。賞状は様々な種類があり、様々なサイズがあります。どのような賞状の依頼が来ても対応できる知識を身に付けておくことは、筆耕士にとって大きな武器になります。
賞状のレイアウトのルールを知っているか否かで、賞状の出来栄えは全く異なってきます。何となくで引いたレイアウトと、確実な計算の元で引いたレイアウトでは雲泥の差がでます。どんなに毛筆が達筆であっても、この差は埋まりません。賞状はレイアウト力なのです。
賞状のレイアウトをマスターする為には幾らかの時間が掛かります。各専門講座も半年毎の更新だったと思いますが、できるなら半年以上は講座を受けた方が良いと思います。賞状のレイアウトは、全てルールの上に成り立っているので、そのルールさえ理解してしまえば、誰にでもマスターする事ができます。その気になれば、半年でマスターする事も可能でしょう。
毛筆の技術を生かして収入を得たいと思うなら、まずは賞状筆耕の技術の習得を是非お勧めします。