あなたの書道歴は何年ですか?どんな経歴ですか?
賞状筆耕の仕事をする場合、毛筆で正しい文字を書く事が必須条件となります。その為には、書道経験が深い方が当然有利です。しかし、絶対条件ではありません。
「賞状を書く仕事がしたい」と筆耕士を目指している場合、必要なスキルは『賞状レイアウト技術』と『毛筆細字の技術』です。
『賞状レイアウト技術』は知識なので、勉強すれば身につきます。『毛筆細字の技術』は技術なので訓練が必要です。もちろん、成長速度は人それぞれですが、料金を頂ける賞状を書く技術は、それなりの時間を必要とします。流石に1日2日じゃ無理って事ですね。
先日、筆耕の仕事に興味を持っている方から、こんな質問を頂きました。
「プロの筆耕士という事は、書道科の大学出身とかですか?」
このように思っている人って本当に多くて、『書道科の大学出身』や『高校書道部出身』など、書道にどっぷりつかってきた人じゃないと筆耕士になれないと思い込んでいるようです。
僕の実際の書道歴です。
36歳からは濃く学んでいますが、僕の書道歴はこんなものしかありません。毛筆を専門に学んだから筆耕士を目指したのではなく、筆耕士がやりたいから毛筆を学んだのです。
今現在の『毛筆細字』の技術が重要であって、これまでの書道歴は関係無いと思います。逆に、芸術書道の道を極めてきたとしても、今現在『細字の楷書』が書けなければ、筆耕の仕事はできません。
これは、友人の筆耕士さんから聞いた話ですが、某実用書道教室に生徒Aさんが入りました。某実用書道教室は、宛名書き、芳名帳、熨斗袋、式辞、手紙など、一般生活で使う書道を教えてくれる教室です。
この生徒Aさんは、自身で書道教室を運営していて生徒は60名以上もいるそうです。Aさんは行書や草書などで素晴らしい作品を書き、書道展で入賞する腕前だそうです。
このAさんの書道教室で生徒の『名札』を書こうとしたら、細字の楷書が全く書く事が出来ずに、焦って某実用書道教室に入ったという事でした。
さらに、その後の『楷書』の成長速度は、他の生徒さんより遅かったそうです。
この話を聞いた時は驚きました。書道の達人と言われる人でも『楷書』は書けないの?
書道の達人であれば、何でも書けると思いますよね。ところが『書道作品』と『細字の楷書』って別物なのです。これは、僕自身が筆耕の仕事をしていても感じることがあります。
僕は賞状をたくさん書きます。「今日よりは明日」の気持ちで、もっと良い賞状を目指しています。今の賞状は、自分では「まだまだ・・・」と思っています。ところがある日、芸術書道の達人の方に賞状を見てもらう機会があって、感想を頂きました。
「素晴らしい賞状ですね。素晴らしい字を書きますね。自分には書けません。」
この言葉を頂いた時も驚きました。自分ではまだまだと思っていたのに、自分よりも遥かにレベルの高い方に「書けない」と言われたのです。また、書道団体から賞状を依頼された事も何度かあります。・・・書ける人がいっぱいいそうなのにね。
書道の世界は、
楷書・行書・草書・隷書・篆書・かな・・・・
大字・中字・細字・・・・
古典・創作・前衛・・・・
数多くのジャンルが存在するので全ての書体に万能ということは稀なのです。
ここで分かった事は、筆耕の仕事と書道歴は関係なしということです。これから自分がやりたい事であれば、未経験だろうと関係がないのです。明確な目標があれば、全ては叶うということですね。
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